1 モチベーションが低い状態ではすべてが悪循環
日本ではとかく軽視されがちなモチベーション。
むしろ、「やる気が無いなら辞めてしまえ」というような、「仕事をする上での必要条件」のようになっている。
だが、今の時代、「やる気」を生み出すこと自体がビジネスとして成立するくらいまで社会全体のモチベーションが下がっている。
当然、企業としても、社員のモチベーションの管理に取り組むべきだ。
モチベーションが下がっていては、全てにおいて効率が低下する。
仕事への意欲が沸かず、作業はどんどんと後回しになり、最終的に期日に追われ、その場しのぎになる。
当然、顧客のクレームも増える。
クレームばかりでは士気が下がる。
後処理に余計な仕事が増える。
どんどんと負のスパイラルにはまっていくのだ。
こんな業務が続いていたら、誰だって嫌になる。
だが、現実的にこんな業務を続けざるを得ない企業はいくらでもあるだろう。
2 モチベーションが下がっているかどうかを注意しろ
職場の雰囲気の悪化を、管理職は敏感に感じ取らなければならない。
とかく「雰囲気が悪い」などと職場で訴えるのは気まずいもので、誰もその事実を口にできないままずるずると悪い状態が続くことが多いはず。
そんな状態で社員のモチベーションが維持できるはずがない。
目安箱のようなものを設置するでも、定期的に個人面談をおこなうでも、ちょっとした声かけを心がけるでもいい。
悪化しつつある空気に早く気が付くための体制を、会社として作る必要があるだろう。
3 モチベーションをあげるには?
これは非常に難しい問題だと思う。
人によって価値観はバラバラで、ある人はもっと給料が欲しいと言うだろうし、またある人はもっとやりがいのあるポジションに就きたいと言うだろう。
さらに、もっと手強いのは「別に、どうでもいい」という、「無気力社員」の存在。
仕事こそしてはいるが、目的意識もなく、ただ「やれ」と言われればやる、言われなければ動かない、という類の人たち。
そもそも仕事を仕事として割り切っているため、離れもしないが歩み寄りもしない、という姿勢を貫いている。この層が現代の日本にもっとも多いのではないだろうか。
いくつか、こうすべきでは、というアイディアはあるが、個々の環境や職務の内容によって全く条件が変わるから、最終的にはそれぞれ工夫するしかないと思う。
自分が常々考えているのは「適材適所」を徹底するということ。そして褒めること。
人は、必要とされ、頼られるとモチベーションが上がる。
「○○さんしかできない」とか「さすが○○さん」という声を聞くと、悪い気はしないはずだ。
そこで、その人の能力を見極め、その長所が極力発揮されるような仕事を与える。
そして、結果をなるべく褒めること。
悪い部分を指摘することは誰でもやる。いい部分を褒めることこそが円滑な仕事の肝だと思う。
日本人は褒めるのが下手だ。だから、ここは意識的に訓練しなければいけないと思う。
どんな相手に対しても、いいところ、長所を見つけられるように。
4 「仕事なんだから」で全てが片付く時代ではない
頑張れば結果が出る、というのは過去の話。それこそ高度経済成長期であれば、努力の分だけ結果がついてきた。
今は断じて違う。
だが、「過去」を生きてきた世代が今も古い考えを捨てきれぬまま、企業の要職に居続けている。
気合でなんとかしろ、というような具体性に欠けた時代錯誤の叱咤激励をおこなっている。
それでは今の若者は動かない。
「仕事なんだから」という言葉も通じない。
「じゃ、辞めます」と言って去っていくのが今の時代の考え方。
なぜなら、我々は仕事のために生きているわけではないのだ。
仕事にプライベートや人生までもを食いつぶされるくらいなら、もっと他の道を選ぶ。
そして、「仕事なんだからしっかりやれ」という発言は、猛烈にモチベーションを下げる。
5 新しい会社と社員の関係を模索すべき
会社と社員は労使関係を結んでいる。
これは決して奴隷と主人の関係ではない。
そして、お互いが協調し合わなければ、決して上手くはいかない。
会社は社員のせいにし、社員は会社のせいにする、といった、チグハグな関係のままでは、断じて上手くはいかない。
社員は会社のため、会社は社員のために、という、基本的な意識付けができなければ、会社である意味がない。
そのためには、会社が社員のために、やりがいのある仕事、働きがいのある環境を提供する必要があるだろう。
多少のコストをかけてでも、会社は社員のモチベーションの維持に取り組むべきだ。なぜならそれこそが会社の生命線なのだから。